セナがいた、プロストが走った!『ホンダF1プロジェクトチーム』第2期の栄光と技術挑戦

1987年F1オーストリアGP、ウイリアムズ・ホンダ FW11Bのマンセル#5とピケ#6
  • 1987年F1オーストリアGP、ウイリアムズ・ホンダ FW11Bのマンセル#5とピケ#6
  • 1988年F1モナコGP、マクラーレン・ホンダ MP4/4、プロスト#11
  • 中嶋悟(1987年、ロータス)
  • 1991年F1ブラジルGP、セナが優勝(1991年、マクラーレン)
  • 1992年F1ハンガリーGP、マクラーレン・ホンダ MP4/7A、セナ#1
  • ベルガー(1992年、マクラーレン)
  • 『ホンダF1プロジェクトチーム』

一度活動を休止したホンダが1983年から再びF1に挑んだ、第2期の活動を詳細に描いた書籍『ホンダF1プロジェクトチーム』が、三樹書房から発売された。

この時代、ホンダはアイルトン・セナやアラン・プロストといった一流ドライバーと共に、マクラーレンチームとの協力のもと、コンストラクターズタイトルを6年連続で獲得するなど、輝かしい記録を残した。

桂木洋二著の本書は、自然吸気3.5リッターエンジンが主流だった時代のホンダF1プロジェクトチームの技術的挑戦を中心に、関係者の証言や資料を基にした技術開発史としてまとめられている。巻頭には当時の貴重な写真が収録され、巻末には戦績なども記載されており、史料としての価値も高い。

本書は、マクラーレンとのコンセプト会議から始まり、新エンジン構想、技術的進化、そして鈴鹿でのセナのチャンピオン決定など、当時のF1シーンを彩ったエピソードが綴られている。また、ニューV12エンジンの開発テストやアクティブサスペンションの開発プロセスなど、技術面での詳細な記述も含まれている。

ホンダがF1から撤退を報じられた背景や、その後のウィリアムズチームの勝利に至るまでの流れも記されており、ファンならずとも興味深い内容となっている。最後の日本グランプリでの様子や、ホンダがF1で残した71勝という記録など、感慨深いエピソードも収められている。


ホンダF1プロジェクトチーム
第2期3.5リッターエンジンの時代を中心として
著者:桂木洋二
発行:三樹書房
定価:本体3500円+税
ISBN:978-4-89522-812-1
発売:2024年4月

目次
プロローグ
第1章 マクラーレンとのコンセプト会議
第2章 “飛躍”を期した新エンジン構想
第3章 ホンダNAエンジンの技術的進化
第4章 “もっとパワーを”といわれ続けて
第5章 鈴鹿でセナが91年チャンピオンを決定
第6章 ニューV12エンジン開発テスト
第7章 92年シーズン開幕戦の衝擊
第8章 にがいブラジルグランプリのデビュー
第9章 苦しい中での勝利の味
第10章 ホンダの撤退報道とウィリアムズの勝利
第11章 アクティブサスペンションの開発プロセス
第12章 最後の日本グランプリ・鈴鹿サーキット
第13章 71勝という記録を残して
リザルト
エンジン諸元
シャシー諸元

《レスポンス編集部》

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