「軽自動車に対するユーザーの価値観を変えていきたい。新型『MRワゴン』はその目標に向かうためのクルマ」。スズキの津田紘社長は、新型MRワゴン(1月20日発表)への思いをこう語る。
「スズキのクルマはこれまで、どちらかというと質実剛健型で、エモーショナルデザインを持つモデルは少なかった。その点『MRワゴン』は、ウチにとってはチャレンジングなクルマです」
2月1日、日産初の軽自動車として人気を集めていた『モコ』がフルモデルチェンジを行った。新型モコも先代同様に、フルモデルチェンジを行ったばかりのスズキ『MRワゴン』ベースでOEM供給される。
三菱『i』(アイ)は“指名買い”してもらえるクルマを目指したが、現実に購入にさいして競合するモデルは、まずリッターカー以上のコンパクト、軽自動車ではトールワゴンのなかでも静粛性や走行性能に優れるモデル。
新型『MRワゴン』には、2種類のインテリアカラーが用意されている。ややオレンジ味を帯びた明るいブラウンの「アイボリー」と、座面やヘッドレストに濃色ブラウンを使った「マルーン」だ。インテリアの材質は両者共通。
全8色が用意されるエクステリアカラーのテーマは「時の光」だ。「1年、シーズン、1日といった時間の流れのなかで、光はさまざまな表情を見せます。その変化を表現するというのがエクステリアカラーの開発テーマでした」(デザイン・カラー担当山内朋子氏)。
軽自動車業界では、ソリッド塗装の中間色でソフトなイメージを演出するパステルカラーが流行しているが、新型スズキ『MRワゴン』(20日発表)のカラーはすべてクリアコート層を持つメタリック、マイカ、パール系だ。
新型スズキ『MRワゴン』のカラーでは、軽自動車ではあまり見られない「マルーンブラウンパール」というカラーが提案されている。実はインテリアの『マルーン内装』が最初にあり、それに合うカラーということで『マルーンブラウンパール』が提案された。
新型スズキ『MRワゴン』のカラーテーマは“時の光”。「ママと子供が共有する時間を包む光を意識しました。運転するママはもちろん子供も満足できるカラーリングになっている」とカラーを担当したデザイン部山内朋子さん。
新型『MRワゴン』のインパネは、機能とデザインを両立させた、お洒落な仕立てとなっているのが特徴だ。メーター部は大径のアナログスピードメーターとシフトインジケーターほかの情報表示液晶パネルで構成される。
新型スズキ『MRワゴン』のメカニズムは、ベースモデルとなった『ワゴンR』とほぼ共通。旧型モデルからシャーシが一新され、走行性能、快適性ともに大幅な向上を果たしたという。
ママのための軽自動車、新型スズキ『MRワゴン』。その開発では、「たとえば保育園に行って、クリニックを行いました。4歳児に実際に乗り降りをしてもらい、乗降性を検証しました」とスズキ商品第二カーラインのチーフデザイナーの結城康和氏は語る。
20日発表されたスズキ『MRワゴン』は、標準装備のオーディオに2万0580円の『iPod』接続ユニットを追加することで、iPodに対応する。オーディオのインターフェイスでiPodが操作可能で、充電も可能だ。
新型スズキ『MRワゴン』のデザインコンセプトについて「丸みのあるプロポーションや抑揚のある断面など立体感、質感を出しながら、広い居住空間を実現しました」とスズキ 商品第二カーラインのチーフデザイナーの結城康和氏は語る。
スズキは20日、軽乗用車の『MRワゴン』をフルモデルチェンジして発表、30日より全国一斉に発売する。新型は、子育てと日常の生活を両立させている女性「ママ」を主なターゲットとした。価格は101万6400円から134万9250円まで。