BMWのイタリア法人は、9月13日から16日までボローニャで開催された『国際環境製品フェア』に、『1シリーズ・エフィシェント・ダイナミクス』(Efficient Dynamics)を参考出品した。
国際環境製品フェアは、自然や健康に関連した食品・商品・住宅関連商品を扱う見本市。19回めの今年は、1700社の出展があった。
「エフィシェント・ダイナミクス」は環境性能向上とドライビング・プレジャーとの両立を模索するBMWのコンセプトの総称で、近年各地のモーターショーにおいて様々なシステムを提唱してきた。
展示された車両のベースはディーゼル仕様「120d」で、実際に2008年からイタリアでも発売されるモデル。エネルギー回生ブレーキ、電動パワーステアリング、シフトアップ・タイミングのインジケーターなどを装備する。
しかしなかでも最もアピールしていたのは、4気筒マニュアル仕様限定で装着されるアイドリング・ストップ機構だ。停止時に変速機をニュートラルにしてクラッチを離すと作動する。ただし、エアコン作動時や室内温と外気温の差が激しいとき、またドライバーがベルト未装着の場合はエンジン停止しない。エンジンの再スタートは、再度クラッチを踏むことで行なわれる。
惜しむべくは会場では、車両とパネル展示のみだったことだ。シュミレーター等があれば、さらに来場者の関心を惹いただろう。
またスイスのように、信号が赤から青に変わる前に一旦黄色が点灯する国なら、エンジン再スタートの操作を落ち着いてできる。だが赤から青に直接変わるうえ、赤のうちにノロノロ動きだす気の早いドライバーが多いイタリアである。アイドリングストップ装置がどのくらい受容されるかは未知数だ。
それはともかく、チーズやパスタ溢れる異業種の見本市に、自動車メーカーとして唯一出展に踏み切ったBMWの試みは評価に値しよう。