光岡自動車は『リューギ』に専用の内外装色や装備を施した特別仕様車『リューギ ヤマト』を15台限定で10月23日から販売を開始すると発表した。価格は341万2800~382万3200円。
開発責任者を務める青木孝憲開発課課長は10月22日に都内で開いた発表会で「リューギ ヤマトはクラシカルハイブリッドという新たなジャンルに、光岡流のアウトローなエッセンスを織り交ぜて硬派でスタイリッシュなセダンに仕上げた。キャッチコピーを『ヤマトダマシイを呼び覚ませ。』として、ハイブリッドが一般的になりつつある今、その中でも芯があって骨太のデザインというのは光岡ならではの世界観。ハイブリッドカーの中でも新たな選択肢になればと思い、今回開発した」と駅発の経緯を述べた。
デザインの特徴としては「フロントフェンダーからショルダーラインの硬質な面を強調するために、シルバーライナーと名付けた約4.5mmの極細のピンストライプをあしらって、その名の通り一直線に飛ぶ強い打球のような力強さで車のサイドビューを引き締める。ボディカラーはブラックメタリックとパールホワイトを用意。内装の化粧パネルの一部を黒色で統一する一方で、革シートには反対色として朱色に近い鮮やかな赤を使用した。これらの配色は日本の伝統的な漆塗りからインスパイアされている」という。
専用装備では「足元をきりっと際立たせるガンメタリックの17インチアルミホイール。矢のように鋭いボディサイドのドアプロテクションモール、アクセントとなるメッキミラーカバーなどあたかも戦国時代の甲冑を思わせるような配色や、装備品は希薄になりつつある大和魂を揺さぶるかのごとく、小気味良い緊張感をドライバーに与える」と説明。
さらに「リューギ ヤマトを所有したオーナーだけがわかる密かな歓びとして、『yamato』という専用のロゴを運転席のドアハンドルの真上に一カ所だけ小さく入れた。隠しエンブレムと呼んでいるが、ここにも必要以上にひけらかすことを良しとしない日本的な奥ゆかしさを表現した」ことも明かした。
このようにリューギ ヤマトは硬派なハイブリッドを目指しているが、今回専用ボディ色として黒に加えて白も設定していることに関して青木氏は「白というのはやはりキザ。光岡は基本的にキザでありたい、格好を付けたい。女性の目線を浴びたいし、モテたい。そういう意味で白は外せない。『オロチ』にも白がある。ちょっとしたニヒルさを求めたいということで設定した」と述べた。