ホンダが「早期退職制度」を来年度から廃止[新聞ウォッチ]

ホンダ(本田技研工業)本社
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第2次岸田再改造内閣が発足。きょうの各紙も新たな閣僚の顔ぶれとともに重要課題の経済対策の取り組みなどを、1面トップのほか、総合面や経済面などに詳しく取り上げている。

このうち、岸田首相は「物価上昇率プラス数%の賃上げを継続的に実現する」と述べたほか、ガソリンや電気、都市ガスの価格抑制策についても9月末の期限延長を決めるなど、「経済対策継続性を優先」(産経)や「賃上げの流れ継続」(日経)のように、「継続」というタイトルが目を引く。

◆手厚い支援で“応募殺到”

内閣改造関連のニュースはともかく、その「継続」とは正反対の話題としては、年齢構成の “高齢化”が加速するホンダが、世代交代を促すために50代後半の社員を対象に募ってきた早期退職制度の「ライフシフト・プログラム」を来年度から廃止するという。すでに今年度分の募集は終了しており、通常の退職金に加えてもらえる退職加算金などの手厚い支援は受けられなくなる。

ホンダが2021年度から10年ぶりに募集した早期退職制度は、55歳以上59歳未満の正社員が対象だが、21年度は60~64歳まで募集枠を拡充したため、期間従業員やパートなどを除く約4万人を抱える国内社員の約5%にあたる2000人以上が応募したという。退職金に最大3年分の賃金を上乗せ支給し、再就職先を探す活動など手厚い支援が受けられるため、想定以上の応募が殺到。大手自動車メーカーの手厚い支援制度にメディアや転職サイトなどでも話題を集めた。

◆世代交代のむずかしさ

その早期退職の募集を打ち切る背景には、いびつだった年齢構成が適正化に向かって「一定の成果がでたため、制度終了と判断した」(広報部)という。もっとも、営業部門や研究開発などの部署によっては、「ベテラン社員の“大量退職”で業務に支障をきたしている」との声もあり、若手の人材不足とともに世代交代のむずかしさを痛感する。

2023年9月14日付

ホンダ電力情報サービス、BMW・フォードと、EV充電データ提供(読売・10面)

●エアバス不具合大規模点検、エンジンANA33機が対象(読売・10面)

ガソリン5月以来値下がり、184.8円に、政府補助が影響(朝日・9面)

●中国EV補助金調査欧州委方針、安価で販売急増(朝日・9面)

●新幹線「のぞみ」全席指定に、年末年始・GW・お盆(朝日・29面)

●社説、損保ジャパン社長辞任、不正への加担解明が急務(毎日・5面)

●首相「賃上げの流れ継続」投資拡大へ税制改正、再改造内閣発足、経済対策、来月とりまとめ(日経・1面)

●北米自動車ショー開幕、EV販売「3万ドル」がカギ、GMやVW値ごろ感でテスラ追う(日経・17面)

●ストなら損失8200億円、米自動車労使交渉大詰め(日経・17面)

●迷惑「撮り鉄」後絶たず、線路立ち入り、勝手に停止ボタン(日経・42面)

《福田俊之》

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