物流2024年問題に挑む「ノータイムラック」…トラックの待機時間を短縮したい

ノータイムラック
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ゴーリキ(本社:三重県伊勢市)は、新製品『ノータイムラック』を2024年4月から販売している。近年問題となっている2024年問題への対策だ。ノータイムラックは、トラック到着後に迅速な積み込みを可能にするための、荷物置き場(ラック)だ。

物流業界では人材不足も相まって、荷物を運ぶ能力が不足することが懸念されている。ゴーリキは、ドライバーの数を増やすのではなく、運んでいる時間の割合を増やすことでこの問題に対処する方法を提案する。

たとえば荷物を積んでから目的地で降ろすまで4時間かかっていた場合、2024年問題で輸送能力が14.2%不足(全日本トラック協会試算)すると、4時間40分かかる。これまでは午前中に届けることができた荷物が午後着になるわけだ。トラックの速度を上げることは不可であり、このままでは荷主に荷物到着時間を妥協してもらうしかない。

荷物の輸送間所要時間は、トラックの走行時間と待機時間の合計だ。走行時間が短縮できないなら、待機時間の短縮を工夫しなければならない。ゴーリキは、荷物の積み込みや降ろしにかかる時間の削減が、待機時間の短縮に直結するという。ゴーリキの調査によると、荷物の積み下ろしに要する時間は、所要時間の約半分にも及ぶそうだ。この時間を半分にできれば、従来通り約4時間で荷物を届けることができるという。

待機時間の発生には様々な原因があるが、最も顕著なのは積み込みと荷降ろしによる停滞だ。実際に積み込むまたは降ろす作業時間はそれほど長いわけではないが、その作業に至るまで、例えば「積み込む荷物を探す」であったり「降ろす場所を作る」であったりと、付帯する作業に実は多くの時間を費やしている。


《高木啓》

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