ベントレーは、来年在位50年を迎えるイギリス女王へのプレゼントとして準備した、特製ロイヤルリムジンの公式写真を公開した。王室とベントレーとのコンタクトは、今回が初めて。今まで女王は、デイムラーかロールスロイスで、国の行事へ赴いていた。
ベントレーがロイヤルファミリーに車を進呈するのは今回はじめてであるものの、ロイヤルファミリーにまつわるクルー生まれのリムジン(つまりロールスロイス)の伝統は、半世紀も昔の1950年6月6日に始まった。その日初めて、エリザベス皇女とエディンバラ公爵に、真新しいロールスロイス『ファントムIV』が贈られたのだった。以来、4台のロールスロイス『ファントムV』2台と、『ファントムVI』2台—が贈られている。一番最近が1987年のことである。
ベントレーのロイヤルリムジンがロールスロイスと大きく異なっている点は、量産型をモディファイしたのではなく、特別に白紙からデザインされていることである。従ってルックスやサイズは、ほかのどのベントレーモデルとも異なっている。ベントレーは、このモデルを開発するにあたり、女王とエディンバラ公、そしてもちろん彼らの運転手にこまめに連絡を取り、どんなクルマに仕上げたら良いか、熱心に尋ねたという。