特許情報から見た全固体電池~トヨタ等参入企業分析~パテント・リザルト 日比幹晴氏[インタビュー]

特許情報から見た全固体電池~トヨタ等参入企業分析~パテント・リザルト 日比幹晴氏[インタビュー]
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来たる10月18日、オンラインセミナー「全固体電池の技術動向~IPランドスケープを適用したトヨタ等の参入企業分析~」が開催される。セミナーに登壇するのは、株式会社パテント・リザルト 事業本部 営業グループ 技術調査チーム チームリーダーの日比幹晴 氏。

パテント・リザルトは、特許分析ツール「Biz Cruncher」を提供する企業だ。近年では、競合他社の競争領域や強みを測る方法として、特許の分析を活用する企業が増えているが、パテント・リザルトの「Biz Cruncher」は、キーワードをもとに関連する特許を保有する企業を検索できるほか、特許の具体的内容や自社との競合を分析することができるものだ。

今回のセミナーは以下のテーマで開催される。

1.IPランドスケープとは
2.特許情報から見る全固体電池の現状
(1)グローバル、日本、アメリカ、中国
(2)トヨタ自動車、中国企業の状況
3.協業候補の探索
4.将来予測

セミナーの詳細はこちらから。

今回のセミナーの見どころについて、日比氏に聞いた。

■特許情報を用いた調査・分析

「特許情報には、企業や大学等の研究開発成果が凝縮されており、この情報を活用することで、注目する技術分野のトレンドや、競合企業の戦略などを読み解くことができます。従来このような特許情報を用いた調査・分析は知的財産部門の専任業務でしたが、近年は知財部門以外の方にとっても必須業務の一つとなっています。」

「セミナー当日は昨今話題となっている全固体電池の分野を取り上げ、分析結果をご紹介するだけでなく、手法についても解説したいと考えております。」

「まずは全固体電池のトレンド、件数推移を見てみます。」

「すると、出願件数が増加傾向にあることが分かります。特許の仕組みとしては、出願から公開までに1年半かかるため、2022年以降は暫定値となります。しかしながら2022年の件数が既に2021年の半数以上となっていることから、今後更に技術開発が進展することが予測されます。」

「セミナーではさらに国ごとの動向や企業別件数ランキング等もご紹介します。」

■特許の質を可視化するパテントスコア

ご存知の通り、特許は数が多ければいいというものではない。いかに決定的な内容の特許を持っているかどうかも非常に重要なポイントだ。この特許の“質”を可視化するのがパテントスコアだ。

「パテントスコアは、企業が保有する各特許に点数をつけたものとなります。このスコアは日本だけでなく、アメリカ、中国、およびヨーロッパの特許にも適用されます。

以下のバブルマップにおいて、縦軸はパテントスコアの積算値(権利者スコア)を示しています。一方、横軸は各企業が保有する特許の中で最もスコアが高いものを表示します。さらに、図中の丸の大きさは企業が保有する「生きている特許」の件数を示します。ここで「生きている特許」とは、まだ登録される可能性がある特許や、登録されて維持料を支払っている特許を指します。


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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