F1世界選手権第15戦/マレーシア・グランプリで1-2フィニッシュを飾りながらも、ディフレクター(フロントタイヤ後方の整流板)部分の車両規定違反で失格になっていた、フェラーリチーム、そしてドライバーのエディ・アーバイン&ミハエル・シューマッハには、どちらも「逆転無罪」の裁定がくだされた。 詳細については調査中だが「フェラーリはディフレクターの一部が10mm規定サイズをオーバーしていたが、空力効果には影響がなかった」といった内容が裁定の決め手になったようだ。裁判直前にウワサされた「コンストラクターズポイントは与えられないが、ドライバーズポイントは与えられる」という折衷案のような決着にはならなかった。 この裁定により、1999年F1世界選手権のタイトル争いは、10月31日に決勝レースが開催される日本グランプリ(鈴鹿サーキット/三重県・鈴鹿市)で決定することになる。今後、フェラーリとタイトルを争うマクラーレン・メルセデス陣営からの反撃もありそうだが、ひとまず一件落着といったところか。なお、10月28日(木)発売のAUTOSPORT誌(隔週木曜日発売)ではフェラーリ失格問題の詳細レポートを掲載している。 10月23日にフランスのパリで開かれた国際自動車連盟(FIA)国際控訴裁判には、フェラーリチームのジャン・トッド監督、テクニカル・ディレクターのロス・ブラウン、そして急きょドライバーのエディ・アーバインらが出廷。裁判所には、マレーシアGP時には不在だったバーニー・エクレストンFIA副会長の姿もあり、今回の「失格事件」の大きさを物語っていた。 |