“猫足”なのは生まれつき、プジョー「30X」シリーズの血脈【懐かしのカーカタログ】

プジョー306
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コンパクトサルーン(Cセグメント)のプジョー『308』がフルモデルチェンジを果たし3代目を登場させた。そこで今回は、歴代の各世代で個性を放った“30Xシリーズ”の系譜を辿ってみたい。

プジョー306

プジョー306プジョー306

“30X(または3)”シリーズはもともと“20X(または2)”シリーズの上級を受け持つモデルとして誕生した。日本でも『205』が大ヒットしおなじみ。直前の30Xとしては『205』のホイールベースを伸ばした『309』や、日本未導入のセダン(とブレーク)の『305』があった。

『306』は1991年に本国デビューを果たした『106』と同世代のプジョーとして本国で1993年に登場。日本へは1994年2月から販売開始、同年6月には2リットルDOHC搭載の「S16」、8月にはカブリオレを追加。1995年には200万円を大きく切った「Style」を発売、1997年のマイナーチェンジ後にはワゴンのブレークも設定された。

プジョー306プジョー306

シンプルでクリーンだったスタイルは、今見てもまったく古さを感じさせない。なお、この『306』では最初のカタログから“猫足”の表記が登場している。

プジョー307

プジョー307プジョー307

日本市場には2001年9月に登場。1530mmの豊かな全高で、2BOXカーの範疇を超えた広く快適な室内空間を実現。2002年にはハッチバックよりホイールベースが100mm長い、ワゴン版のブレークと3列/7人乗りのミニバンタイプのSWを設定。さらに2004年になると、電動メタルトップ付きでクーペとカブリオレの2つの姿に25秒で変幻するCCが登場した。

プジョー307プジョー307

さらに2005年10月(発売は11月)にはフェイスリフトが実施され、当時の『407』などと共通の、大開口のフロントグリルとより大型化した“吊り目”のヘッドランプを採用。ティプトロニックタイプの4速AT(AL4)も投入された。

プジョー308(初代)

プジョー308・初代プジョー308・初代

日本市場には2008年5月に登場。シリーズ名末尾が“8”を名乗る最初のプジョー車でもあった。『307』の進化形であることがひと目で分かるスタイリング、相変わらず広い室内空間などが特徴。IDシボが施されたソフト素材のインパネを採用するなど質感にこだわり、ラミネート吸音ガラス(フロントガラス)、4mm厚ガラス(サイドウインドゥ)などで静粛性にも配慮した。

プジョー308・初代プジョー308・初代

シリーズは5人乗りのハッチバックと7人乗りのSWのほかに、『307』同様のCC(10km/h以下で操作可能、開閉は約20秒)も設定された。日本仕様ではセンターパネルにインストールされた2DINナビ(イクリプス)もオプション設定。

プジョー308(2代目)

プジョー308・2代目プジョー308・2代目

モデル名を固定し『308』として2世代目となったのがこのモデル。2014年11月から日本市場に投入された。“EMP2”と呼ばれる新世代プラットフォームを採用し、およそ70kgの軽量化も達成。外観スタイルはどちらかといえばコンサバティブだったが、インテリアでは“i-Cockpit”と名付けられた、ステアリングホイールの上からメーターを視認するヘッドアップインストルメントパネルが先行の『208』に次いで採用された。

プジョー308・2代目プジョー308・2代目

270psと250psの2タイプのスペックを用意したスポーツモデルの「GTi」も用意された。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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